この恋だけは予測不能！！

虐め撲滅(ぼくめつ)計画始動！

～ 放課後校長室にて ～

校長先生「二人とも今まですまなかった。力ないばかりに…この件が片付いたら私は辞職するよ。」

優衣「先生！まだそんな事を…先生がやめる必要なんてありません！ねぇ？明君、聡子さん！」

明「…校長先生には感謝してます」

聡子「私達のためにそこまで悩まないでください」

明と聡子は、かすれ声だがしっかりと口に出してそういった。

校長先生「…。ありがとう。」

微妙な空気を変えたのは

和馬「俺が聡子さんにボール渡せばいいの？」

という和馬の言葉だった

優衣「う、うん！私に来た場合はそんなに上手くないけど和馬君にがんばって渡そうと思うの！」

聡子「で、でも…」

聡子は不安そうにしながら

聡子「これって成功したらだよね…もしできなかったら…」
という。その顔はかなり青ざめている

優衣「大丈夫よ！またその事で虐めてきたって私達が…」

聡子「そ、そうじゃなくて…お二人の期待に添えなかったらと思うと…」

一瞬シーンとなるも和馬がすぐに聡子をじっと見つめながら

和馬「あんたバカ？」

と言った

その一言に優衣は少し慌て、聡子は「す、すみません」と少しうつむきながら言った

和馬「そんなこと俺は気にしない。」

和馬の一言に聡子は顔をあげた

和馬「楽しめばいいじゃん」

和馬は笑いながらそういった

普段クールな顔しかしない和馬が笑ったに一同は驚いた
そして聡子はひっそりと胸の音を早めた。

優衣はその様子を見てほっとしたように

優衣「そうね。虐められたって今度は私も和馬もずっと側にいて守ってあげるし、二人のこと嫌ったりしないよ！だって…」

と言った。そして一呼吸置くとこう続けた

優衣「私達。"と、も、だ、ち"♪でしょ？」

明「とも…だち…」

明はその言葉を噛み締めた。無理もない生まれてこのかたその台詞を聞くのは久々だったからだ。

聡子は嬉しさのあまり泣いている

空気が変わったのを確認して、優衣が話を進める

優衣「レースだと明君と一緒に走りそうな日とは一人は多分前田くんね陸上部だし」

今名前が出た前田とは、

前田 幹夫(まえだみきお)
一組所属で部活は陸上部。
顔はやんちゃ系な感じ
性格は明るく、元気で、爽やかな感じ
とにかく足が早く陸上部のエースである

校長先生「彼はかなりの強敵と言えますね。」

優衣「どう明君勝てそう？」

明「わ、わからないよ…でも…」

優衣「でも？」

明「た、確か前田君は長距離が苦手だったはず。僕が得意なのはその長距離だから…」

優衣「望みはありそうね。あと一人は分からないから当日考えるとして、聡子さんは？点いれられそう？」

聡子「…私バスケは得意な方だけどロングシュートは苦手だから短いシュートなら入れられるかもしれない。でも相手には宮沢さんがいるから…」

和馬「宮沢か…確かに強いな」

今出た宮沢っていう人は

宮沢 巧(みやざわ たくみ)
1組所属で和馬と同じバスケ部。強さは和馬が認めるほどだからかなりだろう
顔は普通の優等生キャラみたいな見た目
性格は少し乱暴者というか怒りやすい人

優衣「なるべく私と和馬で見方の陣地に宮沢君をおびき寄せてそして、私に渡ろうが和馬に渡ろうが、どちらかに渡った瞬間、聡子さんにロングパスを回して、決めるってのはどうかな」

和馬「悪くない」

聡子「う、うんそれならシュートもしやすいと思う！」

そんな風に話し合っている姿を誰かが見ていた。
だがその存在に気づくものはいなかった