いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─

ハプニング連発

みんなと別れて店を出たあと、頬の火照りを夜風で冷ましながら家路を急いだ。

時刻はまもなく20時になろうとしている。

創さんはもう帰っているかな。

食事はもう済んだだろうか。

もしまだなら急いで何か作ろうかと思いながら歩いていると、少し先の方で、若い男性がガタイの良いいかにもヤバそうな男二人に絡まれていた。

これはなんだか……かなりまずい状況？

警察を呼ぶべき？

でも殴られたりしているわけではなさそうだし、もしかしたら知り合いなのかも？

どうしようかと考えながら遠巻きに様子を窺っていると、その若い男が航太だと言うことに気付いた。

航太は男たちに何度も頭を下げたり、首を横に振って必死で何かを言ったりしている。

そしてそのまま男たちに両側を完全包囲されながら、人気の少ない方へと連れ去られてしまった。

一体どこへ行くのかと気になって、距離を保ったまま少しだけ後を追ってみた。