副社長の歪んだ求愛 〜契約婚約者の役、返上させてください〜
腕の中の唯が、小さな欠伸をした気配に、思考が今にもどされた。

この子達が僕たちの元に来てくれたことで、美鈴がずっと気にかけていた、実家やお母さんのことも解決することができた。

この二人は、幸運を運ぶ天使だ。
目の中に入れても痛くない存在というのを、初めて実感した。
何をしてもかわいくて、いつまでも見ていられた。

目は美鈴に似ているだろうか?
鼻は?口は?
双子に美鈴の面影を見つけるたびに、なんとも言えない嬉しさが込み上げてくる。






< 227 / 239 >

この作品をシェア

pagetop