一夜がブラジルへ行ってから数か月。すっかり暗くなった道を、俺は、自転車で走っていた。冷たい空気が、俺の頬に当たる。

あの後、俺は学校を遅刻してまで一夜に会いに行った。そこで笑顔で一夜たちを見送った。

今、俺は学校からの帰り道。今日、居残りで遅くなった。ふと空を見上げると、綺麗なオリオン座が見える。

オリオン座か……ということは、あれがベテルギウス……。

俺は自転車をその辺に止め、オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結んで冬の大三角を描いた。

「……一夜、俺は……学校では、強がってる……だけど、本当は――」

俺は、適当に星と星を結んで一夜を描く。そして、その星を見つめて呟いた。

「本当は、君が居ないとうまく笑えないんだ」

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