悔しいけど好き

奴と私の微妙な関係

急に上機嫌になった奴は上着を脱ぎ捨ていそいそとバスルームに入っていく。

「あ、俺のパンツどこ?置いてって正解だったな」

「あっ!あれやっぱりわざと置いてったでしょ!」

「いいじゃん。こんなこともあろうかと思ってたんだ。今度着替えも少し持ってくるかな?」

「ちょっとやめてよ!居座る気?…ッギャ!」

奴は既にワイシャツを脱いで下も脱ごうとしてる所に出くわして悲鳴を上げる。
奴はクスクス笑って構わずストンとズボンを下ろすからくるっと後ろを向いた。
でもばっちり見ちゃった奴のパンツ姿!

「色気のない悲鳴だな?もうちょいこう、きゃ!とか可愛く言えないの?」

「うっ煩い!可愛くなくて悪かったわね!勝手に服脱がないでよ!私がいるのに!」

「俺お前に見られても全然平気だけど?」

クスクス笑いながら言う奴につい目くじら立てる。

「どうせ女だとも思ってないんでしょ!あんたにとっちゃどうでもいい相手かも知れないけど私は平気じゃない!」

「なんかお前俺に偏見持ってるよな?」
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