目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。

予感

それから、帰り道にお約束のパンをたくさん買って貰って、私はホクホク気分で車に乗り込んだ。

「そんなに食べれるのか?」

少し呆れ顔の蓮司さんが、前を向いたまま問う。

「大丈夫。今日食べられなかったら明日もあるし、なんなら冷凍すればいけるわ!」

「……冷凍?冷凍か?……そんなことしなくても、また明日買いに行けばいいだろう?」

くぅっ!
これだから御坊っちゃんは困る!!
私は息巻いた!

「食べ物を疎かにしちゃいけません!もったいない!冷凍して温めれば美味しく食べられるんですっ!」

「そ……そうか?そうだな。その通り……百合は偉いなぁ」

彼は一度口ごもると、次に感心半分、からかい半分で私の頭をポンポンと叩いた。
ば……ば……バカにされてる!?

「あの……子供ではないので……それはちょっと」

プンスカして言うと、何故か蓮司さんが焦る。
柾さんのギャラリーで、散々弄っておきながら、どうして焦るのか?
その理由はすぐに明らかになった、
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