社長の溺愛にとかされて
着いたのは、大きな商業施設。

いろんなお店を見て回って、ランチを食べる予定。

まずは、ピアスを見る為に雑貨店に行く。

ピアスを買うのに、宝石店ではなく、雑貨店に行くのを、
慎也は不思議そうにしていたが、
大振りな普段使いなら、雑貨店の方が以外と可愛い物が
置いてあったりする。

「うーん迷う」

3ミリ程の石を数個くっつけたようなピアスと、
ふわりとした造花がつけられたピアス、
どっちも可愛いいし、全然デザインが違うので迷う。

「両方買っちゃえば?」

慎也にそう言われて、値札を見る、一個4000円ぐらい。
どうしても買えない値段ではないが、二個だと8000円、少し高く感じる。

まだ顔をしかめて迷う私の手から、
二つのピアスを慎也がひょいとつまみあげる。

あっと言っている間に、レジに行き、カードで精算してしまっていた。

「はい」

手渡されたのは、二つピアスが入った袋。

「あ・・・・ありがとう」

「どういたしまして、さ、行こう」

そう行って、雑貨店を出ていく慎也を見る、
さりげなくて、なんかかっこいいな。
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