クリスマスの想い出
12月24日。

世間では、クリスマスイブと呼ぶ日だ。

ただ、今の俺たちにとっては補習の2日目以外の何でもない。

俺、川崎 天【かわさき そら】は朝から窓の外を見ていた。

窓の外は、湿った曇り空。
まるで、雪が降りそうな……

現在の時刻は8時25分。
8時40分から1教科目、数学が始まる。

「天ー、暇ー!」
「いや、どうしろと?」
「話し相手になって」
「お前、今日テンション高いな(笑)」

俺に少しウザいテンションで話しかけてきたのは友達の三本 茜【みつもと あかね】。小学校からの同級生で、同じ野球部で、いつも遊んだりしてる。

「寒いねーっ!」
「うんうん。もう家帰りたい(笑)」

教室に入ってきた女子2人の声が耳に届く。
俺がそっちを見ると、その女子の1人、信条 花葉【しんじょう かのは】が露骨に嫌そうな顔をした。

「何?」
「いや、朝から嫌なもの見ちゃったな、って。私、間違えて動物園に来ちゃったのかしら?」
「誰が動物だっつーの」
「あら、自覚あるじゃない」

隣に立つ茜が爆笑している。
いつも思うけど、失礼じゃね?

「うぜー!お前みたいな動物以下に言われたくねー」
「は?」

その一文字で、なんだか寒気がした。
どこかの窓、開いてんのかな?
うん、きっとそうに違いない。

俺は自分でそう思い込み、頷いた。
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