幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。
意地悪しないで
学校に行くと

「玲音様が来たわよ」
「やっぱりカッコいいね」
「さすが、入井家の跡取りだな」

という声ばかり聞こえる。

その玲音の隣にいる私の気持ちにもなってよね。

「それにしても、あの女何なの?」
「いつもいるよな」
「フィアンセとか?」
「全然釣り合わなーい」

すいませんね、釣り合ってなくて。

しかもフィアンセじゃないし。

単なる幼なじみだよっ!

玲音はその人たちに言い放った。

「正解。この子、俺のフィアンセ。何か文句ある?」

「マジすか。ないっす」

って、違う!

私は玲音のフィアンセじゃない!

玲音の方を見ると笑顔だった。

本当に振り回さっぱなしだ!
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