夫婦蜜夜〜エリート外科医の溺愛は揺るがない〜
初恋〜新side〜

目の前の桃子は急に苦しみだし、そして意識を失った。さっきまで血色のよかったピンク色の唇が、血の気が引いて真っ白だ。

これはまずい。

胸が痛いと言っていたが、循環器系かはたまた消化器系か、呼吸器系か。くそ、俺がついていながらどうして。

「とりあえず、落ち着け」

なにを焦っているんだ。仕事じゃこれくらい冷静に対処できるだろ。まずは呼吸を確認、次に手首で脈をとる。が、拍動はかなり弱い。それなのに速いから、心臓にかなりの負担がかかっているのがわかる。

やはり、循環器なのか?

落ち着け、とにかく救急車だ。

検査ができないことにはどうにもならない。普段冷静なこの俺が取り乱すなど、あってはならない。動揺が一番命取りになる。

店のスタッフに事情を説明するとすぐに救急車を手配してくれた。

ものの数分もしないうちにけたたましいサイレンの音が聞こえてくる。担架に乗せられ運ばれていく桃子のそばに寄り添いながら、救急車に乗りこみ処置を施した。

心電図は正常波形を示していて特に異常は見当たらない。呼吸も浅く速いがしっかりしているし、呼吸器系でもなさそうだ。

そういえば肩が痛いと言っていたな。天ぷらを食べ出したあとから、急激に痛がり始めた。まさか。たどり着いたひとつの答えにピンときた。

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