愛は惜しみなく与う③
お決まり乱闘からの!?
少し気まずい空気が流れたとき、休憩室のドアが音を立てて開く


「大変です!朔と響と慧が……」


血相変えて新が飛び込んでくる
いつもの冷静さはない。額にもじんわりと汗が滲む

泉はすぐ悟ったのか立ち上がって部屋を出ようとする。

「待って!」

「杏はここに居て?すぐ終わるから」

少し力強くソファに座らされた。新もあたしをチラリとみて、心配しないでください。そう笑って2人で部屋を出る


うん。


あたしが普通に待ってるわけないやん?


2人が外に出た3秒後くらいに部屋のドアを開けて外に出る



「わぉ…なんかの不良映画みたいやな」


店から出てビーチを見ると、たくさんのギャラリーに見守られて、朔と慧と響を先頭に、後ろには烈火のメンバーが。なぜか知らない女の子もしゃがみ込んでいる…



その前に、同じように数名トップにして、後ろにぞろりとガラの悪い人達が集まる



これあれやろ

うおーーって拳つきあげて走って行くやつちゃうん?!
コソコソと野次馬の中をすり抜けて近くまで行く



「てめぇら、誰に手出したか分かってんのか?」


朔の怒った声


「は?知らねーよ。その雑魚が、俺の女に絡んでるからだろ?」


ちょび髭の男は、笑いながらそう言って、横に視線を落とす、

「え?!拓也?」

拓也の頬は大きく腫れ上がっている。酷い…誰がこんなこと…
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