はじまりと終わりのあいだ婚ー落としどころが見つからない⁈ー
七夕の日


今日は七夕の日。
ミチャとの同居生活にもちょっとだけ慣れた私は、このラッキー7の今日、あるカミングアウトを企んでいる。
こういうイベントの日は、コスプレ族の私達は血が騒ぐ。
普段なら、沙織先輩と一緒に七夕にちなんだコスプレイヤーの集会に出向くのが恒例だけど、今日は、私とミチャの家でそのイベントを行う計画を立てていた。

ここ最近、ミチャは私の部屋に入り浸る事が多かった。
私が絵を描く姿が好きなのだそうだ。
私が絵を描く姿は、何か別の人格が憑依したような恐ろしさと不気味さが備わっているらしく、ミチャからしたらパンクロックのライブにでも行っているようなゾクゾク感とワクワク感が満載らしい。
そんな中、ミチャが私のクローゼットを覗き込んだ時があった。
確かに、開けっ放しにしていた私が悪いのだけれど、そこに置いていたのはヒョウ柄のキャットスーツだった。

「まひる、これは何?」

その手作りのキャットスーツは、私と沙織先輩の自信作で、本物の毛並みと勘違いさせるほどのクオリティの高さだった。


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