転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
第四章 新月宮にはびこる悪意
ティアンネ妃とザーラが手を組んだ。セスがもたらした知らせは、ヴィオラにとっても思いがけないものだった。
 その動機について、頭ではわかっても感情がついてこない。

(……選ばれなかった、かぁ……)

 ティアンネ妃とザーラの共通点といえば、ふたりとも〝一番〟にはなれなかったということだろうか。母が生きていた間は、ザーラは日陰の身に甘んじるしかなかった。
 母が亡くなったあと、父が強引に妃にしなかったら、今でも愛人のままだったはずだ。父の愛はずっと受けていても〝日陰の身〟であったわけだ。
 そして、ティアンネ妃もまた、長年の間二妃の地位にとどまらざるをえなかった。
 皇妃が表に出なかった頃は、皇妃の代理を務めることがあったけれど、それはあくまでも〝代理〟であって、皇妃ではない。

(ティアンネ妃の子供が無事に生まれていたら、今頃はその人が皇太子だったかもしれない……それを考えると、二妃では足りなかったのかも)

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