転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
第八章 未来のための決別を
セスを匿っている部屋を出たあと、リンデルトが捕らえられ、すべて話してくれたということをヴィオラは聞かされた。
 ティアンネ妃も今は幽閉されているそうだ。
ヴィオラ自身は話に聞いただけだけれど、ティアンネ妃の再度の裏切りは皇帝の逆鱗に触れたようだ。

(陛下は、甘いところのあるお方だと思っていたんだけどな)

 皇帝として、守るべき一線があったということだろうか。

「ティアンネ妃に金銭を援助したのがザーラ妃であるという証拠はここにある。イローウェン王国に、責任を追及することができるはずだ」
「……そうですか」
「俺は、今からイローウェン国王に話をしに行く」
「わ、私も……私も、行きます」

 リヒャルトの袖を掴み、ヴィオラは懸命に訴えた。

(これは、私の問題だから)

 ヴィオラの未来がどうなるにせよ、父とザーラと直接対面しなければ、きっと決着はつかない。
 過去から自由になり、未来を目指して歩き始めるためには、乗り越えなければならないことなのだ。

「わかった。一緒に行こう」

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