騎士団長から呼び出しを受けたのは、その翌日のことだった。
 
 親父は息子の俺を誇りに思い、騎士の端くれなんて言ってくれるけれど、実際は騎士どころかただの下級兵士に過ぎない。騎士(ナイト)などという称号は夢のまた夢。我が軍を統べる至高のお方など、名前を存じ上げているぐらいで、遠くから見たことはあっても、話したことも声をかけられたこともない。だからそんな偉い人から呼び出されて、俺は腰が抜けるほど驚いた。

 そのお方の名は、エリシャ・クワイア・ド・キルラーンという。