【短編】そのままの君が一番大好きだ
「私は、自分が嫌いだ。」
 
両親からも見放され、友人には嘲笑われ、そ

んな立場にいる自分が嫌いになる。

泣き叫んでも届かない、誰にも気づいてもら

えない小さな背中は迷人のように彷徨う続け

た。

瞳からこぼれる涙を、一粒一粒悲しみを消す

ように拭った。

こんな自分を好きになれない私は、自分自身

を呪い続けた。

そんなある日、私と同じ人間と出会った。

男のくせに少し弱気で、細くて…。

でも、話すと声はとても優しい声だった。

そして、君の事を知れば知るほど好きになっ

ていった…。

隣で君の笑った横顔を見るのが嬉しくて、君

が強く手を握ってくれた時はドキッとなっ

て、顔を真っ赤にして照れてる君の顔を見れ

ば私も伝染したことや…。

「君無しじゃ生きてけなくしたんだから、

最後まで側にいさせてね…?」
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