都の剣〜文化祭バージョン〜
とある町にある神社。その神社にはある噂があった。それはーーー妖怪がいるという噂だ。



「こら!!何してるの!!」

平和そうな神社に怒号が響く。ほうきを持った白衣と赤い袴姿の女の子が怒っていた。

しかし怒っているのは、近所に住む子どもなどではない。怒られているのは、黒い袴をはいた目が一つの男の子。

「沙月!そんな怒んなよ〜。決してわざとではな……」

「これのどこがわざとじゃないって言えるのよ!」

女の子と一つ目の男の子のそばには、頭から水をかぶってしまい泣いている女の子。水色の着物を着て、雪の結晶の髪飾りをつけている。

「お、俺は悪くねえからな!」

男の子はそう言ってどこかへ消えてしまった。

「つららちゃん、大丈夫?」

女の子が声をかけると、それまで静かに泣いていた女の子わあっと声を上げて泣き出した。辺りが冷たくなり凍っていく。
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