シンデレラには····程遠い
変わらない生活?

入籍して一年

私と絢斗さんは
何も変わらない生活を送っていた。

私は、大学へ
絢斗さんは、会社へ

大学では、フランス語を教え
海外の生徒には、日本語を教えている。

講義が終わり次第、
買い物を済ませて帰宅をする。
私の生活は、毎日がこんな感じ。

両親とも葉瑠とも
電話で話したり会ったりしている。

風花とは、食事に行ったり
買い物に出掛けたり。

実は、風花はあのアレクシさんと
付き合っている。
アレクシさんの《愛しる》
猛攻撃を何ヶ月も受け
あの風花が根負けして受けいれたのだ。

二人は、遠距離恋愛中だが
まもなくアレクシさんが
日本へやってくる。

アレクシさんは、フランスの方で
趣味でピアノを弾かれるみたいだ。

音楽家に進める程の力はないと
外交官となり
この度、
日本のフランス大使館勤務となる。
アレクシ・セトンさん。
私や風花より4歳年上。

ピアノに対しての考えも
同じだった事も風花の心を
動かしたのかもしれない。

風花は、アレクシさんの両親には、
ご挨拶を済ませている。

風花の両親と叔父さんである
ライナスの元店長には、
アレクシさんが
今度日本へ来た時に
挨拶に伺うみたいで
話は済ませてるようだ。

今日も夕飯の準備をして
講義の準備をしている·····と

「鈴香?また、ここで寝ている。」
と、楽しそうに笑う絢斗さんの声に
「·····ん?絢斗さん?
    お帰りなさい。」
「ああ、ただいま。
このまま寝るか?一緒に食べるか?」
と、言われて
「一緒に食べます。」
と、言うと
絢斗さんに抱き上げられて
キスをされる。
「うふふっ。」
と、くすぐったくて笑っていると
深くキスをされて目が覚める
絢斗さんは、笑いながら
見ているから
「お帰りなさい。」
と、言うと
私を下ろして
「ただいま」
と、言って洗面場に向かった。

二人で食事をして
お風呂に入り
ゆっくり過ごす。

結婚する前から
何も変わらないが
この時間が一番好きだ。
「鈴香、準備おわっのか?」
「はい。終わりました。」
と、言うと
私を抱き上げて
寝室へ向かう。
「歩いていけるのに」
と、恥ずかしくて言うが
「俺が連れていきたいから」
と、言われて諦めた。

でも、絢斗さんの胸に抱かれるのは
好きだ。とても安心するから。

その夜も、大好きな絢斗さんに
翻弄されて意識を飛ばしてしまった。
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