一人になりたかった
誰も私を探せない、遠くの世界へ行きたかった
……生きることを手放した私は
噂の〝列車〟を探しながら歩き出した
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死神列車は、記憶ゆき
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- あらすじ
高校三年生の七海は、クラスメイトを助けたことによりいじめを受けるように。母親にも、引っ越していった親友にも、迷惑をかけたくないからと本当のことを打ち明けられなかった。夏休み中最後の登校日。クラスメイトが仕込んだ紙切れに書いてあったのは、「死神列車に乗車しろ」という文言。日々に限界を感じていた七海は、真夜中、半信半疑で最寄駅を目指す。そして、彼女の見つめる線路のその先に、小さな光が灯った──。