梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
梅咲君は御曹司!?
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 ジューン、ブライド。そういう言葉は知っている。

 六月に嫁いだ花嫁は幸せになれるとか。そんな六月の佳き日、私は今、あの告白以来ぶりに特大の緊張感に押し潰されそうになっている。

「――というわけで、朋香さんと、結婚前提でのお付き合いをお許しいただけませんでしょうか」

「あの、お気持ちは分かりましたが、ま、まだ中学生ですし」

 うちに、梅咲君が来ているのだ。

 うちの両親には、節王云々の話はまだ保留にしておくことにした。そうでなくても梅咲君はとんでもない爆弾人物だったからだ。

 現状での梅咲君の家庭環境の方を説明するだけで、うちの両親の寿命が三年は縮んだのではないかとさえ思う。というかこの事実を知った時、私の寿命は確実に縮んだ。

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