【女の事件】女王蜂~魔女になってしまった花嫁さん
第6話
しほこは、9月1日にやすあきの兄夫婦の家族4人分の生命保険の証書を持って、松山市内の保険会社で保険金を請求して、4億円を受け取った後に預金口座に振り替えた。

保険金をネコババしたしほこは、松山市駅のバスターミナルから特急バスに乗って、小松総合支所で降りた後、フジグラン西条・新居浜十全病院経由の新居浜駅行きのバスに乗り継いでバイト先へ行った。

しほこは、夕方4時にバイト先のカルビ屋大福(焼肉屋さん)に行って、いつも通りに夜のバイトをしていた。

しほこは、深夜0時に焼肉屋のバイトを終えて身支度を整えた後、すぐ近くのローソンへバイトに行った。

しほこがローソンでバイト中の時に、沼隈さんがやってきた。

沼隈さんは、しほこにやすあきがひどく気落ちをしているので、シューカツをしても不採用の山ばかりが続いているので、しほこに助けを求めていると言うていた。

しかし、しほこはやすあきに激しいうらみをつのらせているので、話し合いをしないと言うて、拒否した。

しほこは、新しく来たお弁当を陳列ケースにならべたあと、古い方のお弁当の整理をしながら沼隈さんに怒りをぶつけていた。

「沼隈さん、アタシはダンナを棄てたあとはどこか遠い街へ行くことを決めたから…アタシはもうガマンの限界を大きく超えているのよ!!アタシはダンナのことを一生うらみ通して生きることにしたから!!…アタシにきついDVを加えていたからケーオーグループを追放されたのでしょ…シューカツをしても不採用の山ばかりを築く原因がそこにあると言うことが分かっていないのよ…イイキミだわ!!DV魔の男なんかどこの事業所へ行っても約に立つわけないわよ…ダンナはどこのどこまでクソバカなのかしらねぇ…」
「しほこさん…やすあきさんは本当に困っているのだよ…ケーオーグループから追放された…いえ…ケーオーグループをやめた後のシューカツが不調になっているのだよ…本当に困っているのだよ。」
「ほやから、どうしてほしいと言いたいのかしら!?」
「どうしてほしいって…」
「ダンナは、ケーオーグループから追放された原因がゼンゼン分かっていないから、シューカツで不採用の山が続くのよ…沼隈さん!!」
「しほこさん…」
「あんたもしかして、ダンナをケーオーグループへ戻すつもりでいるのかしら!!」
「しほこさん…」
「ダンナをケーオーグループへ戻すつもりでいるのかと聞いているのよ!!」
「どっちかと言うと…戻したい…」
「あんたね!!社内恋愛のカップルさんたちにきついイカクを加えたり、セクハラパワハラマタハラを繰り返すようなハラスメント魔をどうして戻そうとするのかしら!!」
「どうしてって…受け入れ可能な事業所がないのだよ…」
「他の事業所が受け入れを拒否したから、またショッケンへ戻るわけなのね!!」
「他に行くところが本当にないのだよ…ショッケンの社長の親類が経営している漬け物工場か常盤町のケーオーアップ(文房具屋)のどちらかへ転向させるのだよ…」
「漬け物工場だろうが文房具屋だろうが、ケーオーグループにおれと言うことでしょ…ムジュンしてるわよ…」
「やすあきさんはケーオーグループしか働ける場所がないのだよ…」
「あんたね!!ダンナをケーオーグループへ戻すと言うのであれば、アタシにも考えがあるわよ!!」
「しほこさん…」
「3年前にアタシにセクハラをした上司を近いうちにショッケンに復職させるみたいね!!」
「ああ…病気で休職していたけど…」
「休職中に、知人の知人であるやくざ組織の事務所に出入りしていた写真がきょうの(夕刊)フジに載っていたわよ…それでもあの上司(バカ)を復職させる気なのかしら!!」
「しほこさん…それはしほこさんの思い込みだよ…」
「やかましいわね!!あんたがセクハラ上司をヨウゴするようであればやくざを呼ぶわよ…小倉で暮らしているアタシの元カレに頼んで、具同会のやくざをショッケンに送るから覚悟しておきなさい!!」
「しほこさん…しほこさん…」

しほこに怒鳴られた沼隈さんは、ぼーっとした表情で立っていたので、しほこはイライラとしていた。

「あんたね、アタシはあんたともの言いたくないけん…帰ってよ。」
「わかった…帰る…」
「動いてよ!!」
「動くよぉ…だけどこのままでは帰ることができないのだよぅ…」
「はぐいたらしい(ムカつく)わねあんたは!!帰んなさいよと言ったら帰んなさいよ!!」
「バスがないんだよぉ…」
「だったらタクシーひろいなさいよ!!」
「ひろうよ…だけど…帰れないのだよぉ…」
「どうして帰らないのよ!?」
「どうしてって…しほこさんがダンナと話し合いに応じるとひと言言えば帰るから…」
「イヤ!!拒否するわ!!」
「どうして拒否するのだよぅ…やすあきさんは泣いているのだよ。」
「やかましいわねあんたは!!店に居座る気でいるのだったら、やくざを呼ぶわよ!!」
「居座る気はないよ…ひと言でいいから…」

思いきりキレていたしほこは、沼隈さんを両手でつきとばしたあと、空のキャリーで頭を殴った。

「あんた!!誰に頼まれてここへ来たのかしら!!あんたは店に居座って何がしたいのよ!!帰んなさいよと言ったら帰んなさいよ!!」

しほこが思いきりキレていたので、周囲にいましたスタッフさんたちが仲介に入った。

沼隈さんは、男性スタッフさんにつかまれたので、グーでこめかみを殴ってしまった。

「ヤロー!!やるんかテメー!!」
「ジョートーだ!!」

沼隈さんは、このあと店内で男性スタッフさんたち6人と殴り合いの大ゲンカを繰り広げていた。

男性スタッフさんたち6人は、沼隈さんに殴るけるの暴行を加えて駐車場へ引っぱりだしたあと、より過激なトドメをさしていた。

しほこの乳房(むね)の奥の深い傷の中で増殖をし続けているスズメバチたちは、沼隈さんに怒りをぶつけたことで猛毒が増えていた。

このあと、非常に強い猛毒を持っているスズメバチたち1000匹がしほこの乳房から次々と飛び出していた。

1000匹のスズメバチたちは、どこへ向かおうとしているのか?
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