源氏物語〜憧れの人からのご寵愛〜
藤壺様の事から2年後

ちゅんちゅん



「姫君、朝ですよ」


「んんっおはよお」


「おはようございます、しっかりとお休みになれましたか?」


「ええ。」


「そういえば、姫君宛に源氏の君(光の君のこと。これ以後は源氏の君)から置物が届いていますよ」


「まあ!

おかあさま!源氏の君からお届き物が!」


「あ、あら、よかったわね」


「う、うん?」


なんか藤壺様変…気のせいかしら…?
にしても何年か前までは野球部のマネージャーとして泥まみれになってた私が嘘みたいっ



「姫君、お手紙も入ってましたよ」

「見せていただいてもいいかしら」




ーー暁の姫君へ

私は、元服の儀からはやくも2年が経ち、左大臣家で日々を送っております。

たまに宮中へお上りになることもございますが、なかなか姫君にお会いできないので、贈り物という形で送らせていただきます。

姫君にこれから待っている『裳着の式』。

その式でぜひこの着物を着て、いつものあの笑顔を御拝見できることを楽しみにしております。

源氏ーー








「裳着の式があるのでしたね…」


「そうですよ、姫君。わたくしはこの日をずっと待っておられました。」


「王命婦…」


「さあ、暁の君、着てごらんなさい。わたくしがお手伝いしますよ」


「おかあさま…!」






















「まあ!なんと綺麗な姫君なんでしょう」
「お美しいわあ」
「しかも藤壺様とお並びになったらもう…これはこれは」
「輝かしいですわね」











「似合っていらっしゃいますよ、暁の君。」

「ありがとうございます…!おかあさm…いや、藤壺様!」

「あら、ふふふ」









そして3日後、無事裳着の式が終わり私もとうとう結婚できる年に…!
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