逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
パーティー
残業なしで定時にあがれて良かった。

いつものところで運転手の中村さんが待っていてくれる。
クルマに乗り、急ぎ会場へ向かう。

ホテルでメイク着替えを済ませて、兄へ連絡。
エントランス付近で無事合流出来た。

「芽衣! 急に悪かったな。頼める人いなくて。」

「ううん、久しぶりだねお兄ちゃん。最近全然会わないし。
ご飯ちゃんと食べてるの?」

「芽衣は優しいなあ。今日のドレスもよく似合ってる。
仕事は辛くないか?嫌だったら辞めていいんだぞ。
仕事したいならうちの秘書室でもいいんだよ。」

「ご心配なく。楽しくやってます。この前、お父様とお母様にも会ってきてそう伝えてます。」

「そうか。まあ、今日はよろしく頼むよ。」

華やかなパーティーは進行し兄の横に立ってニコニコしてやり過ごす。
兄は妹の目から見てもイケメンだ。
次期後継者で、独身、隣に立つ私に、はじめ女性陣は威嚇していたけど妹だと分かると掌返し。
いつもながら疲れる。

兄が仕事関係者と話をし始めたので、離れて外に出た。
「あー、お腹すいたなぁ。」

「くっ、そんなキレイな格好してそんなこと言ったらダメですよ、お嬢さん。」

ゲッ、聞かれた。

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