始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
新しいお店での美容師としての自分
私は、うなづいて、本当に心からオーナーに感謝した。


『でも、嘘をついたのは、やっぱり心苦しい…』


『嘘…?嘘じゃないだろ。全部、未来には現実になる話だ』


『そんな…』


『まずは、お前のご両親やお見合い相手にわかってもらうために、同居をした。俺達は結婚するから、諦めて欲しいって…ただ、それを徹底させるには穂乃果の周りの人にも同じように知ってもらう必要があるだろ。もちろん、今はまだ…』


悠人は、一瞬、下を向いた。


そして、ゆっくりと、顔をあげて言った。


『穂乃果を振り向かせることが出来ないでいる。不甲斐ないな。でも…俺は必ず…お前と結婚するから。それは、間違いなく実現させる』


『悠人…どうして?どうして、そんなこと言うの?…だって、私とあなたは、見た目から何から全部釣り合わないのに。私なんかと結婚するなんて言ったら、悠人のご両親がきっと反対するから…』
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