極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

叶side

午後9時。
流星さんはまだ帰ってきてない。
今日遅くなると言っていたのに買ってきてしまった和菓子を前にしてどうしようか考えた。
先に食べようか、でももう9時だし太っちゃうかなと考えあぐね、結局美味しそうな和菓子を目の前に我慢できずに食べることにした。
花弁衣と春の風どちらにしようかまた悩み、選んだのは春の風。きらめく寒天が綺麗で3色の色合いと薄い水色が流星さんの瞳の色に似ていたからだ。
竹の菓子楊枝でまず半分に切ると中からこし餡が出てきた。それをもう半分切って目の前まで持ってくると一口で頬張った。
甘い白餡とこし餡、そしてプリプリした食感の寒天が絶妙で頬が落ちそうになる。
目でも舌でも堪能して大満足で食べ終えると、流星さんも帰ったら食べるかもと思っていつも召し上がるお酒セットと一緒に花弁衣も用意しておいた。
日本酒と和菓子は以外と合うんだと、斗真さんが言っていた。

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