彼と彼女の甘い秘めごと

▼甘いともだち




翌日。


ピピピッ、ピピピッ――…


「っ…、…んー…」



午前5時半。冬だとまだ暗い時間帯にわたしの朝は始まる。

今は初夏とあって、カーテンを開けると窓から陽が射し込んでいた。



「よし、おはようございます。」



…昨日さんざん抱かれた体は、鈍い痛みを伴っていたけれど仕方ない。

まだ寝ているであろう伊織のことを考えて口元が緩んだのが分かった。


次の日に学校があるときは、原則お互いの家に泊まらない。

もちろん登下校も一緒にしない。周りには秘密で3年間遂行すると決めたのだから。

…それでも一昨日は伊織がわたしの部屋で寝落ちして、そのまま一晩過ごしたからお弁当を作ったのだけれど。


ふたりとも学校の日に泊まっていても、時間差で行くのは当然のことである。

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