恋を拗らせている。

弥那

家に帰って、寝る準備までし終えた11時。



少し躊躇ったけど、弥那のノートを開くことにした。



ぺらぺらとページをめくると、委員会とか、部活のメンバーのこととか、細かく書いてあった。
特に部活に関しては、練習メニューとか、顧問への伝達内容のメモとか、メンバーのその当時の体調とか、怪我とか、それはもう細かく。

この前のダンボールを押し返した時にできた俺の突き指にすら気付いていたっぽい。
当事者の俺でさえ、家に帰ってからしか気づかなかったのに。


そして所々に綴られている、日記的な、弥那の感情。



クラスのこととか、部活のこととか。



それがある時から、内容が一変して…。



俺が告白したときから、内容が俺のことばっかりになっていた。



「…なんだよ、これ」



思わずこぼれた言葉は、そりゃ誰にも拾われることはなくて。
ただ、文字を追うスピードだけはどんどん速くなる。
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