彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
◆対人運上昇!?喝斗毘(かっとび)すぎる巡り合わせ!!◆

菅原凛の携帯の電源を入れたのは朝だった。


「あれ・・・?」


睡魔と戦いながら、スマホの画面を見て気づく。


「LINEが来てる・・・?」


元友人兼クラスメートの原田夏美と岡村マキから、LINEをブロックされたのが数か月前。

いじめられるようになってから、誰からもLINEはこない。

なぜか、元同中の友人達からもこないが・・・深くは考えない。

渕上が裏から手を回した可能性があったので、無駄に傷つくような接触を私からはしていない。

だから誰ともLINEもメールも電話も、菅原凛はしていない。


それなのに、LINEが来たと言うことは――――――!?


(SNSによるネット経由のイジメもスタートしたの?傷つくけど、証拠になるからいいけどさー・・・)


不愉快な思いで既読する。


「え?」


それでさらに、びっくりした。



―菅原さん、吉田都史子です。明日のお昼ご飯、体育館の裏で一緒に食べない?―



「吉田さん?」



相手を理解したと同時に、LINEが送られてきた時間を見る。


「え!?学校が終わってからすぐにきてる!?」


基本、菅原凛の携帯は、学校を出て、ヤマトの家に行くまでは電源を落とさずマナーモードにしている。

学校を出てすぐに電源を落とすと、何かあった時に、即・通報できないから。



〔★凛は自衛をしている★〕



「どうしよう・・・これ昨日来たラインだ。」


(それなのに、今、気づくとか・・・)


「最悪だ・・・!」


(とにかく、返事を返して謝らなきゃ!)


そう思った瞬間、画面が変わった。



ルッルッルー♪



「え!?電話!?」



表示された名前は、LINEの送り主。

考えるよりも先に体が動く。

反射的に画面をタッチし、叫んでいた。


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