彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
◆元ヤン様も警告!うまい話にはご用心!!◆
ヤマトと学校で別れてから、ヤマトの部屋で菅原凛から凛道蓮になる。
使い慣れたシルキロールと取り換えた時、腫れた頬が布とこすれて痛かったがそこは我慢する。
(すべては、瑞希お兄ちゃんに会うため!)
そして龍星軍に接触してきた、自称・瑠華さんの知り合いという『永山』達をなんとかするため!
(あいつらを何とかしないと、私と瑞希お兄ちゃんのスイートタイムが減ってしまう・・・!!)
今回もトラブルの予感はするけれど、
(まずは瑞希お兄ちゃん!!)
ヘッドハンティングの話は、今日の終わり・・・後半でするとして、まずは瑞希お兄ちゃんとの時間を楽しまなきゃ♪
〔★凛は問題を先送りにした★〕
はやる気持ちを抑えてバスから降りる。
視界に映るFelicita(フェリチータ)が私の気持ちを楽しくしてくれる。
ウキウキしながら速足で歩く。
いつも見慣れた場所。
だからだろう。
いつもと違う点に気づくことが出来たのは。
(ん・・・・・?なんだろう、あの人?)
Felicita(フェリチータ)から近くもなく、遠くもない場所に立っている男がいた。
コーヒーを、お店の開店を待ってるお客さんという感じはしない。
なぜかその男のことを、知っているような気がした。
(どこかで見たことある人のような・・・?)
誰だったかと、記憶のメモリーをたどる。
思い出そうとする私と相手の視線が合う。
「よぉ、坊主。」
そう言うと相手は、こちらへと近づいてくる。
(え?私に声をかけた?てか、なんで私を見ながらこっちに来るの?)
警戒態勢を心に、立ち止まる。
目だけで、自分の立ち位置を確認する。
ここからなら、すぐにお店の中に駆け込める。
Cloth状態のお店の前で構えていれば、淡々とした口調で男がしゃべった。
「会いたかったぜ。」
「え?あなたは・・・」
声をかけてきた男に言った。
「どちら様ですか?」
「大人をからかってんのか、ヤンキー小僧?」
わからないから聞いたのに、ジロッとにらみながら言われた。
(しまった・・・返事しなきゃよかった。)
素直に反応したことを、後悔をする。
〔★正直者は馬鹿を見た★〕