みだらなキミと、密室で。
勝手な幼なじみ



「海風〜〜!」

魔の土曜日からあっという間の月曜日。

朝、いつものようにママが私を起こす声が聞こえる。

昨日はいつもみたいに午前中ダラダラと過ごしながら、午後からママとちょっとショッピングしたりして。

変わらない日常を過ごしていると、土曜日起こったあの出来事は、夢だったんじゃないかと思い始めてきた。

そうだ。
きっと夢だったんだあれは。

私がまた遥琉と話すなんて、おかしな話だもん。

夢だ夢。

自分にそう言い聞かせながら、二度寝をしようと再び布団の中に潜り込む。

……あとちょっとだけ。

「海風、早く起きなさい!遥琉くんが迎えに来てるわよ!!」

ん??

今、なんて?

大嫌いな名前が聞こえた気がする。

またまた〜。

あまりにも衝撃的な夢だったから、幻聴が聞こえちゃったのかも。

さてさて、二度寝二度寝……。

ガチャ

「海風!遥琉くんが来てる!!うちに顔出すなんて何年ぶり?!」

「……っ、」

やめて。

嘘だと言って。

誰か。
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