一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
12,彼女を守ってーー
「……遅い」
車のハンドルを指でトントン叩きながら、カーナビの時刻表示に目をやると、璃子が車を降りてから二十分以上経過した。
「ただ財布を取りに行くのに何分かかってんだ?」
璃子の携帯に電話するが彼女は出ない。
久野さんの研究室というのがちょっと引っかかる。
あの人……璃子にちょっかい出していないだろうな?
すごく嫌な予感がする。
居ても立っても居られなくて車を降りて、正門前にいる守衛さんに事情を話して久野さんの研究室の場所を教えてもらう。
夜の大学は学生の姿もなく静かだ。
走って研究室のあるフロアまで行くと、久野さんの研究室の前で璃子の叫び声がした。
「嫌〜!」
璃子!
何も考えずドアを開けて研究室に入れば、久野さんが璃子にキスをしようとしていて、カッとなった俺はすぐにふたりの間に割って入った。
「俺のに手を出さないでくれますか!」
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