ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
Hiei's eye カルテ1:温かい夜の葛藤


【Hiei's eye カルテ1:温かい夜の葛藤】




自分のものとは異なる、甘くて、癒し作用のある香り。
それがほのかに香る温かいベッドの中。

そこでこっそりと体を反転させて、目をしかめながらヘッドボード横に設置されているデジタル時計に目をやる。
橙色のルームライトが灯された室内だったが、なんとか時刻を確認する。

午前3時過ぎ。


『3時って、寝るのには微妙な時間だよな。』


職業柄、隙があれば眠るという習慣がついているはずの俺が、昨晩から一睡もしていない。

眠れないのは、
寝心地にちょっとこだわって選んだ自宅のベッドじゃないからじゃない。
スプリングの利きが若干悪くなっている病院の仮眠室のベッドじゃないからでもない。

その原因。

それは・・・


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