【Reina's eye ケース2:ルームサービスの罠】


ふたりだけの挙式をした後、彼の話を聴きながらうっかり眠ってしまった昨晩。
何も身に纏っていない彼の隣で目覚めた今朝。

抱き合いたいというスイッチがお互いに入ったばかりの状況で携帯電話のバイブレーションの音が部屋に鳴り響く。


ブーン、ブーン、ブーン


えっ?
私の携帯は鞄の中に入れたままだからお兄ちゃんの携帯で鳴ってる?

いつもお兄ちゃんは病院からの緊急コールに備えて携帯電話は必ず着信音にしているから、やっぱり私の携帯電話・・・かな?

私、昨晩、無意識のうちにテーブルの上に携帯電話置いたのかな?


ベッドサイドに置いてあるガラス製の小さなローテーブルのほうから聞こえてきた携帯電話が揺れる音のほうへ目をやると

音をたてて揺れていたのは、自分の携帯電話ではなく彼の携帯電話だった。


私はついじっと彼の目を見つめた。
このままでもいいの?という想いを抱きながら。


「・・・そのままにしておけばいいから。」

私は携帯電話のコトを何も口にしてないのに、彼は私の耳元でそう囁く。


でも、もし、病院からの緊急コールだったら
電話にそのまま出ないのはマズイんじゃ・・


『でも・・・・ンんんんん』

頭の中に浮かんだ自己予測と自己判断を彼に伝えてみようとした私。
けれども、そんな私の口をちょっぴり乱暴なキスで塞いだ彼。


「病院なら奥野さんがちゃんとやってくれてる。」

でも・・・しか言ってないのに
なんで私の頭の中に浮かんでいたコト、わかっちゃうの?



「だから・・・そのままにしておけばいいから。」