【Reina's eye ケース5:交差する光と影】



「名古屋高速ってさ、大高出口で降りればいいの?笠寺出口まで行ったほうがいい?」

『祐希を福本さんという看護師さんに預かって頂いていて、彼を迎えに行かなきゃいけないので、もっと先の呼続出口まで行っちゃって頂けると助かります♪』


パーキングエリア内のハンバーガーショップでコーヒーを飲み終えた入江さんと私は再び車に乗り込み名古屋へ向かって走っていた。


「呼続出口ね、了解!僕は学生時代は本山に住んでたからさ。笠寺あたりには全然土地勘ってヤツがなくて。散々飲んで、日詠んちに引っ張られて行ってもさすがに道順とかも覚えてなくて。助かるよ・・・・」


『入江さん、大学のすぐ近くに住んでいたんですね・・・私、、朝なかなか起きられなかったから本山あたりに住みたいと思ってたんですが、引越し資金が捻出できなくて断念したんです・・・だから星崎から通学してました。』


「だって、自分はもともと浜松の人間だったから、、大学の近くに住まないと迷子になると思ってさ・・・それに大学の傍にあった定食屋さん、名国大の学生だって言うと追加料金ナシでライス大盛りにしてくれたから。本山じゃないと生きていけなかったんだ・・」


クスッ!



入江さんのカッコイイ容姿からは想像もつかない庶民な発言に思わず笑い声をこぼしてしまった私。
星ヶ丘あたりまで足を伸ばしてオシャレなカフェで豪華にランチしてるイメージなのに


どっかにもいたな
クールでカッコイイ容姿をしているのにそういう庶民感覚を持っている人が・・・

揚げたてのビーフコロッケにメロンパンを頬張ってる姿が目に浮かびます



「笑っただろっ?」

『ハイ、スミマセン・・・だってその食堂、私も知ってますから。真里に無理矢理連れて行かれましたモン。』


お兄ちゃんの姿を想像していたコトはナイショってことで・・・



「真里さん、ああいうところ行きたがるんだ。やっぱり、並の女性じゃないね。」

さっき美咲さんのコトを話していた時の空気が嘘のように入江さんと私は何気ない会話を軽快に繰り広げていた。


『そうだ。福本さんの家、知らないから電話しなきゃ・・・』


私は鞄の中に入れていた携帯電話を手に取った。
緑のランプが点滅、メール受信の合図あり。