一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る
エピローグ
***
「雅臣!」
二階から駆け下りてドアを勢いよく開く。キッチンでティータイム用の紅茶を淹れていた楓さんがびっくりした顔でこちらを向いた。
「愛さん、どうされました」
「私の荷物が、服が」
ダイニングを通り抜けてリビングに向かったものの、ソファに目当ての人物はいない。
「なにかあったんですか?」
トレーに紅茶セットを載せてやってきた楓さんが、センターテーブルに三段式のスイーツスタンドやカップを並べ始める。それを見て、条件反射のように口にした。
「あ、私はさっき伊都さんとケーキを食べてきたので、お茶だけいただきます」
「あら、そうですか」と微笑む楓さんにつられて「うふふ」と笑ってから、はっとした。
「そうじゃなくて、私の荷物がなくなってるんです!」
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「雅臣!」
二階から駆け下りてドアを勢いよく開く。キッチンでティータイム用の紅茶を淹れていた楓さんがびっくりした顔でこちらを向いた。
「愛さん、どうされました」
「私の荷物が、服が」
ダイニングを通り抜けてリビングに向かったものの、ソファに目当ての人物はいない。
「なにかあったんですか?」
トレーに紅茶セットを載せてやってきた楓さんが、センターテーブルに三段式のスイーツスタンドやカップを並べ始める。それを見て、条件反射のように口にした。
「あ、私はさっき伊都さんとケーキを食べてきたので、お茶だけいただきます」
「あら、そうですか」と微笑む楓さんにつられて「うふふ」と笑ってから、はっとした。
「そうじゃなくて、私の荷物がなくなってるんです!」