。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。

免罪符!?


☆ 免罪符!? ☆



「ちょうど良かった。お前腹減ってる?あたしは減ってるから何か作ろうかと…」


とキッチンに立つと、その横であたしに叱られたタクがせっせと片付けをしている。


「あたしの分のピザ残して欲しかったのによ~


こいつらあたしの居ないところで全部食いやがったの」


とちょっと苦笑して片付けをしているタクを見ると


「……すいやせん」とタクは言葉も少な目に苦笑いだけ浮かべて、片付けにいそしんでいる。


「……腹、減ってます」


と、キョウスケの言葉もどこか冴えない感じ。


「お前、帰りが遅いからどっかで食ってきたんかと思ってたけどよ~


今日はメガネ(戒のこと)と出かけるって言ってなかったか?」


と片付けをタクにやらせてその横でのんびりと酒を飲んでいる壱衣が言った。


「…いえ、ちょっと色々あって食いそびれて…」


と言ったキョウスケが、ちらりと扉の外を目配せ。


「何だよ、色々って」と壱衣が突っ込んだが、それよりも早く察した。





「やっぱ作るのやめた!今からだったら面倒だし、時間も掛かるし。


キョウスケ、どっか食いにいこーぜ」


あたしはキョウスケの腕を取り、一応マサに報告。


かくかくしかじか、二人とも夕飯を食いそびれたことを言うと


「分かりやした。お気をつけて。キョウスケ、しっかり頼むぞ」


と、マサはキョウスケに目配せ。


「はい。くれぐれも酒を飲まないように……」と言った言葉を


「は、早く行こうぜ!!」とあたしはキョウスケの言葉を強引に遮り、キョウスケの背中を押した。


と言うものも、前にキョウスケや戒の前で誤って酒を飲んで二人に大!迷惑をかけたからな。



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