この日は、まだ通常授業ではなく、健康診断や各種のオリエンテーション。ちなみに明日はいきなり学力診断テストがあるらしく、みんな戦々恐々。


お昼を挟んで、午後からは部活のオリエンテーション。各部活のプロモーションが行われる。既に入部希望の部活は決まってるけど、私は楽しみに、会場である体育館に向かう。


「みどり。」


その途中で、声を掛けられて、振り返ると同中出身の高山澄恵(たかやますみえ)の姿が。


「おスミ、やっと会えたね。」


「意外と会わないもんだね。お二人さんは相変わらず、ご一緒ですか?」


澄恵とは小学校からずっと一緒。ソフトボ-ル少女で、さっぱりとした性格。私と久保くんの仲の良さは当然知ってるから、こんなことを言って来る。


「高山さんはソフトボ-ル部だよね、当然。」


澄恵のツッコミは軽くスル-する久保くん。


「当たり前、私からソフトを取ったら、何も残らない。それよりみどり、あんた本当に野球部のマネ-ジャ-なんかやるの?もったいない、あんたの運動能力だったら、絶対にプレイヤ-だよ。考え直して一緒にソフトやろうよ。」


実は、澄恵には前からそう誘われてるんだけど


「ゴメン。私、ずっとマネージャーを、それもこの学校でやるって決めてたから。」


「決意は変わらずか、仕方ないね。」


私の相変わらずの答えに、諦め顔で澄恵は言った。