With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
週が明ければ、試験本番。3日間の日程は終わってみれば、あっという間。


「終わったなぁ。」


解放感に思わず大きく伸びをする。そんな私に


「木本さん、お疲れさん。」


と松本くんが声を掛けて来る。


「松本くんもお疲れ。どうだった?」


「うん、まぁなんとかなったかな。これも木本さんと創のお陰だよ、ありがとう。」


「いえいえ、お役に立てたなら光栄です。」


笑顔を交わす私たち。


「ということで、今日からはまた野球一筋だ。」


「そうだね。」


「部活の方もよろしく。じゃ先に行ってるから。」


「うん。」


そう言って松本くんは教室を出て行く。


「野球部のみんなと勉強会してたんだって?」


すると今度は美怜が声を掛けて来る。


「うん。」


私が頷くと


「だから一部の女子が沸騰してるんだ。」


「えっ、なに?」


「白鳥くんちへ行ったんでしょ?」


「確かにお邪魔したけど、でも別に白鳥くんと2人で勉強してたわけじゃないし、毎日でもないし・・・。」


「徹フリ-クにとって、彼の家は当然聖地だからね。その聖地に勝手に足を踏み入れるなんて、言語道断と言うことなんだよ。」


「そんな聖地とか言われても・・・。」


私は困惑するけど、でも実は白鳥くんの家でもひと悶着があった。彼の妹の唯ちゃんが、どうも私が目障りだったようで、何かとからまれてしまった。


「いわゆるブラコンっていう奴ね。」


「そうみたい、白鳥くんは叱ってくれてたけど・・・。」


「もてる女は辛いねぇ。」


「えっ?」


「この際はっきり言っとくけど、みどりは男子の人気高いよ。」


「美怜・・・。」


「タメの連中にはもちろん、先輩達の間でも赤丸急上昇なんだからね。」


思わぬことを言われて、私は呆気にとられた顔で美怜を見る。


「そんな美少女が、白鳥くんの周りをうろついてるんだから、徹フリ-クにとってはとにかく目障りなんだよ、みどりのことが。」


「そうなんだ・・・。」


そんなこと言われても、な・・・。


「あなた自身はいろんな意味でまだ無自覚なんだろうけど、周りはそういう風に見てない子が多いからね。注意した方がいいよ。」


「うん・・・。」


「とにかく、みどりがいつ恋愛に目覚めるのか?そこには私も興味があるな。」


「美怜・・・。」


困惑した表情を浮かべた私に、美怜はいたずらっぽい笑みを向けた。
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