リボン~もう1度君に、プロポーズ~
2*大丈夫
それは、今から6年前にさかのぼる。

「以上、今年入ってきた新人の自己紹介でした。

皆さん、仕事に戻ってください。

今週も頑張りましょう!」

朝礼が終わると、それぞれの仕事に戻った。

先月に大学を卒業して、『オトクニ広告株式会社』のマーケティングチームで働くことになった私は担当する先輩社員に歩み寄った。

「田渕希里恵です、今日からよろしくお願いいたします」

ペコリと頭を下げた私に、
「俺は乙國周晴、君の指導係だ。

こちらこそ、よろしく頼むよ」

周晴さんは頭を下げた。

これが、私と周晴さんの出会いだった。

真っ直ぐに伸びたツヤのある黒い髪は、1度もカラーリングをしたことがないのだろう。

身長は少なく見ても180センチくらいはあって、スーツ姿はまるでモデルのようによく似合っていた。

年齢は、私とは3歳上の26歳なのだそうだ。
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