やっぱりあなたと ～クールな上司は強がりな部下を溺愛する～

絆創膏

「次は3か月前にオープンした創作料理のレストランです。野菜中心のメニューでかなり話題になりました。でも、今月に入りリサーチによると客数が減っているそうです。」

莉緒が半歩前を歩く和哉に向かい話しかける。

「客層は？」
「20～30代の女性です。ランチの時間帯が一番にぎわっていました。今はランチよりも、仕事帰りの女性がワンドリンクで楽しめる時間帯の方が人がいます。」

莉緒は朝から一日和哉と一緒にマーケティングリサーチに回っていた。
デパートのコンサルティングをするために、近辺の店舗を回っている。
すでにマーケティング課の社員が回っている場所でも、数カ月で状態は変化するものだ。

もう一度、前に調べた情報をもとにリサーチしていくことで、最新の状況や、前回からの期間での変化が今後の予測にもつながる。

「市橋」
「はい？」
「疲れてないか？」
「大丈夫です。」