転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
第二章 子爵令嬢グレーテは、“魔法薬学科”の生徒となる
毎日憂鬱だった春休みはあっという間に終わった。十日ぶりくらいに、魔法学校の制服に袖を通す。

この制服は魔法の刺繍が刺されていて、高い魔法防御力を誇る。襟には生地と同じ色で、属性の紋章が刺してある。魔法の暴走を防ぐ効果があるらしい。

ちなみに私は四大属性使いなので、火、水、土、風の紋章が刺されていた。

一着作るのに金貨三十枚(日本円にして三百万円)かかるので、平民には手が出せないものだろう。私の制服は四大属性使い用の特別な一着なので、金貨五十枚くらいしたと、父にぼやかれてしまった。

四大属性使いと言ったら「すごい」と言われる。しかし、どれも中途半端にしか使えないので、悲しいことにそこまで秀でたものではない。魔法はひとつの属性を極めたほうが、使い勝手はいいのだろう。
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