転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
第六章 子爵令嬢グレーテと、最終決戦!
「この前のお茶会で、また魔法薬を分けてほしいとお願いされましたわ」

それは、フロレンツィアが先日参加したお茶会でのできごとだったらしい。顔を青くし、具合が悪そうにしている令嬢に、フロレンツィアは気付く。こっそり話を聞いたところ、お腹が痛むと。

携帯していた魔法薬をあげて飲ませたら、みるみるうちに腹痛は消えた。令嬢は感激し、魔法薬の効果を絶賛したという。

「やっぱり、体調不良って、言い出しにくいですよね。腹痛はなんだか、恥ずかしく思ってしまいますし」

「特に、回復魔法師が男性だったら、申し上げにくいですわ」

「たしかに」

周囲や回復魔法師に言えずに、我慢している女性も多いだろう。

「きっと、魔法薬箱は女性を中心に需要がありますわ!」

フロレンツィアの言葉に、私とニコラは力強く頷いた。
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