東京血風録3 キラーズ・コード【改編版】
その姿を認識した時、4人の体は硬直した。

その場で相見えようとしていたのだが、
時間の約束はしていない。
こちらが早めに着くと思っていた。

だが、そこに立っていた。
緊張が走る。


速くなる鼓動を感じながら、4人は歩を進めた。


御業の結界とは、大中小の岩を並べて相撲の土俵の様に円にしたものである。
岩の大きさは大きい物で40センチほどで、それより一回りふた回り小さい物が順不同で並べてあり、円の直径は7〜8メートルはあろうか。


その傍らに無造作に立っていた。
白の長袖のシャツに、紺色のスラックス。
あまりに無造作なので、拍子抜けするようである。

摂津の反対側、結界の外壁に着いた。
即ち、8メートルの距離を置いて対峙した。
先頭は遥。


摂津の口許には笑み。



「遂にこの日が来た」


高らかに宣言した。








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