エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
一章
「俺をお前の愛人にしないか?」

27年の人生の中でこんなことをいわれるなんて誰が想像しただろう。

しかも愛人に立候補した相手がまさかの苦手上司。

だけど私はその申し出を受けた。


遡ること数時間前。

私、有川泉27歳。大手下着メーカー「ウォルカ」の販売統括部に所属している。

その中で私は百貨店を担当しており、本部窓口として営業活動を行なっている。

だが、そんな私には大きな秘密がある。

ウォルカの社長である谷崎は私の父なのだ。

そう、私はその社長令嬢なのだ。

小さい頃から父の仕事を間近で見ていた私はいつか父と同じ仕事に就きたいと思っていたが、100人程度だった小さな会社が今や従業員は1万人を抱える大企業へと成長を遂げた。

毎年求人倍率は高くなるばかりの企業に娘だからという理由でコネ入社なんてしたら、まともな評価などしてくれるとは思えなかった私は、母の旧姓である有川となり一般募集で入社したのだ。

入社して5年。仕事もやりがいがあり仕事が恋人と言ってもいいぐらいなのだが、社長の娘としてはそういうわけにもいかなくて……。  
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