カッコウ
孝明 2
孝明はみどりに会ってすぐに惹かれた。

みどりは今まで孝明の周りにいなかったタイプだった。おとなしくて、落ち着いている。無愛想ではないけれど、淡々としている。
 
「女子大ってどう?」

成り行きで隣同士に座った二人。

顔を見て話すと、膝が触れそうで孝明をドキドキさせた。
 
「うーん。男の人が思っているよりも露骨で、殺伐としています。」

孝明が聞くと、みどりは苦笑しながら答える。
 
「そうなの?女子大っていうと上品で慎ましいイメージだけど。」

孝明は驚いて言う。
 
「全然です。男性の目を気にしないから。みんな本性出していて。ひどいですよ。」

とみどりは笑った。笑うと少し幼い印象になるのも可愛かった。
 

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