死んでも言わない
春陽のはなし。


あーそうそう




今俺の隣でだらしない顔して寝てるこいつが














俺の幼なじみ、夏海だ。








まぁ友達になってからかれこれ10年くらいか?よく覚えてねぇけど。



毎度蹴られるわ叩かれるわで
そろそろ暴力罪かなんかで訴えられると思うけど、


いや暴力罪なんてあったっけ。












________ガバッ



「うお何だよ、いきなり起きんなよビビるじゃん」





「うっるさいな朝から」


こいつは朝機嫌が悪い。
だからあんまり話しかけちゃいけない。










これは


俺がこいつの幼なじみだから知ってる事だ。
俺だけが知ってるこいつの嫌なとこ。













いや、全然自慢とかじゃないから。ぜんっぜんこれっぽっちも。





「俺、告白されたんだよね」



何で急に言う気になったかって?








そんなのわかんねぇ




でも















俺は前までと違う気分なんだよ




今までは彼女出来ても
別に俺は好きって言われたから付き合うかぁ、断るのも悪いしなとか


そんなレベルの考えしかなくて
いや、もう今となっては本当に俺の浅はかな考えで傷つけて彼女達には申し訳なかったけど、









いやモテ男気取ってるとかじゃねぇから。

ゆうて3回くらいだぞ?
普通の男子ならそれくらいが妥当じゃん?











なんかでも今回は
付き合う前に
付き合うか俺がちゃんと決める前に



















こいつには言っとかなきゃいけない気がして













多分それは
後輩のためとかじゃなくて













きっと
俺自身の気持ちを確かめるため。


そして













こいつの気持ちを知りたいから。

















「俺黙ってたらイケ、いってぇ何すんだよ」




蹴られた。
ほらやっぱり暴力罪だろ?
あんのか知らんけど。
なかったら作ってやる。






















__________________


「何でよ、可愛いじゃん。
付き合ったら好きになるかもよ」













俺は知ってる。

こいつの癖。
















嫌なこととか辛いことがあると

片耳をかけながら喋る、しかも目は合わない。












何年付き合いあると思ってんの
バカにすんな







思ってもない事なんて、
言うなよ________________________

















________________________



「私、春陽のことが好きだよ」












電流が走った気がした。















俺は今までとんだ間違いをしでかしてた。
しかも何度も。













こいつの気持ちを知りたい?

本当は気付いてたくせに
嘘だったらって思って勇気が出なかった。












俺の気持ちを確かめる、なんて






はなから
自分の気持ちは薄々気づいてたはずだ
どこかで。
このままじゃダメだって。
俺は本当にこれで良いのかって。















ようやく気付けた。























こいつは勇気を出して俺に気持ちを伝えてくれた。















だから

今度は

















俺が勇気を出す番だ。

































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