ピュアな君に俺は恋をした
出逢い
4月1日
君と初めて出逢った日

君は俺の中で今まで出逢った事のない
天使だった

俺の周囲の人間は、お金、地位、容姿
で近づいてくる
産まれて物心ついた時には、すでに
そうだった
みんな媚びを売ってくる
俺もそれが当たり前だと思っていた
だからいつの間にか心が氷の様に冷たく
なっていった
それが俺自身なんだと…思い込む様にした
仕事でもプライベートでも人に冷たかった
いや興味がない

俺は誰に何を言われようがどうでもよかった
近づいてくる女は片っ端から抱いた
いつ誰かに殺されても仕方ない程
冷たい人間だった
恨まれてるんだろうなって思う事もある

だから現場で働く事になって
俺は出来るか不安だった
優しく接する自信がなかった…
でも社長になる為自分を偽るしかないと…
いい人を演じないと…


「専務お時間です」

そう俺は専務
親父が会社の社長
うちの会社は色々な事業を担っている
保育園、老人施設、障がい者施設など
福祉に力を入れている会社だ
じいさんが会長
じいさんが一代で築き上げた会社だ
2年後にはじいさんが引退をして
親父が会長
俺が社長になる
その為現場を体験しなければならない
親父も現場に出てから社長になった

しかし本社の者とわかれば従業員は
態度が変わる
だから素性を隠して現場に入る
そして今日から俺は現場に入る

最初は障がい者施設からだった

まさかここで俺の運命が変わるなんて
思いもしなかった




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