ノクターンⅡ
18

翌日は、お父様達みんなに 新居にきて頂いた。

クリスマスも近いし 智くんも退職して区切りがついたから。


入居のお祝いも兼ねて、みんなにお礼がしたかった。
 


「絵里加が、お父さんにピアノを聞かせたいらしいよ。麻有ちゃんが お昼ご飯作るから みんなで食べに来てよ。」

朝、智くんが電話をしてくれた。
 


お母様とお姉様は 昼間に何回か来てくれた。

私も お父様の家に何回も立ち寄っている。


私が思い描いていた通りの 楽しい時間を持てるようになった。


女性同士の。
 

お父様もお兄様も、意外に子供達も 平日は忙しい。

せっかく 近くに住んだのだからみんなが 両方の家を気軽に行き来したい と私は思っている。



智くんに、その事を話すと とても喜んでくれた。
 

「いつも、ありがとう。こんな良い奥様、どこにもいないよ。」と私を抱きしめて。

そして、もちろん 料理も手伝ってくれる。

子供達を うまく指揮して。私の、優秀な部下たち。
 



< 103 / 228 >

この作品をシェア

pagetop