脳内毒舌侍 ② ~その後~

まさかのまさか


タタタッ…。

畜生っ、追ってくる!
チッ、クズ王子足速いじゃねえか!
こっちは部活直後で疲れてんだっての!


「ちょっと~、桐生さーん♪」

くそっ、クズ王子余裕かよ!
クズのくせに!(←根に持っている上に疲れて余裕なくなっています)

「話くらいきいてくださいよー!」

知らん興味ないどうでもいい。

タタタッ…!


うわっ、信号赤!交番に駆け込むか?
いや、たかがクズ王子ごときに警察官の手を煩わせるのも気の毒。

畜生、つかまってやっか。

「おう、クズお……、ゴホンッ。
紫藤サン、話を聞いてやるよ」

「やった~」

チッ、クズ王子、息ひとつあがってねぇし。流石クズじゃないか。(←ものすごく疲れています)

「桐生さん、昨日はごめんね?」

ああん!?ほんとに悪いと思ってんなら
「申し訳ございませんでした」だろ。
これだからはした金で 女に交際を申し込むような 顔だけのクズ王子は…。

「桐生さん、全部口に出てるよ」

「ああ、気にすんな。ただの空気の振動だと思え」

クズ王子、名前…紫藤…なんだったかな?太郎…じゃねえなぁ。

まあ、どうでもいい。

「謝罪だけならもういいだろ。
これ以上お前に付き合う義理はない」

「いや、俺と付き合ってください」

………。


「はぁ??」
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