私が高校生になったら、父の会社関係のパーティーに私も同席しなければならないとかで、少しずつではあるけれど、それ用のドレスが用意されている。
 私はまだ未成年だしパートナー同伴と言う訳にはいかず、家族枠での参加になるけれど、最悪の場合理玖が同伴者として帯同してくれる事になるらしい。

 理玖も同じく今年からその様な場にデビューしたばかりだと言う。
 取引先のお嬢様達にも色目を使われたりしているのかも知れないけれど、理玖とは学年が違うし私はまだ中学生、そんな話は耳に入って来ない。
 でもきっと、理玖はその様な場所でも上手くやって行くに違いない。

 パーティードレスを見て溜息を吐いていると、ドアをノックする音が聞こえ、理玖が入って来た。

「もう起きて大丈夫なのか?」

 入口で理玖が私の方を見ながら尋ねる。

「あ、うん。今、トイレに立ったところなの。
 身体が熱いし、倒れてからずっと眠ってたから全然眠くないし……。
 寝汗も酷いから、着替えようかと思って……」

 クローゼットを閉めて、ドレスを隠した。
 何とか誤魔化せただろうか。

「……来週迄に体調整えろよ。
 そんなに生っ白い肌してるから、暑さに弱いんだな」

 理玖が私の事をまじまじと見つめている。
 何だか恥ずかしくて、今日来ていたカーディガンに手が伸びるのを、理玖が部屋に入って来て阻止した。